近年、多浪性・女性が不利なように医学部が得点を調整していたり、面接点を減点していたりすることが話題になりました。
自分が医学部を受験・合格したのは10年以上前の話ですが、当時どう思っていたか、実際入ってみてどう感じたかをお話ししたいと思います。
(✳︎多浪・女性差別が良い、悪いなどは論じるつもりはなく、実際に体験したことや感じたことを書き綴ります。また受験当時は10年以上前のため現在の状況とは異なることをご了承ください)
多浪・女性不利はある?
ずばり、多浪不利は感覚的に感じられました。
受験生の頃は、あの大学は多浪生に厳しい・あの大学は多浪生に寛容、など予備校や受験生の間でも話としてあったのでなんら不思議に思わなかった記憶があります。医学部はそれぞれ独自のカラーがあり、多浪に厳しい・寛容もそのカラーのひとつだと思っていました。
ハリーポッターでいう、グリフィンドールやスリザリンのような違いでしょうか。
なので、現役や1浪であれば果敢に挑戦し、浪人が重なってきた人は多浪に厳しい大学は避けるようなことを当時の受験生は行っていたかと思います。
幸い、私は多浪をせず、医学部に入学したわけですが、入学してからも感じることがありました。
入学すると多浪・女性割合が少ない
私の入学した大学は、多浪の割合が極端に少なく学年に数人いるかどうかでした。医学部の受験割合を考えると明らかに多浪生の割合としては少なかったと思います。
女性に関しては2-3割で、これは極端に少ないとは感じませんでした。(例えば、東京大学も女性の割合は21%です)
面接点で調整している可能性は十分にあります。
面接は数人の教授陣(学部長、学長、精神科教授など)が行うのですが、ある部活の顧問の教授は『○○部出身の学生は今年は少なかったな。高校で○○部の学生がいたら加点したのに』など発言していたのを実際に聞いたことがあります。冗談で言っていたのかもしれませんが…
面接は人と人とが行うため、どうしても個人の主観が入ってしまうため完全に公平な試験は難しいのだろうと思います。
多浪生・女性の成績は悪い?
多浪生・女性の成績が悪いということはないと思います。
学年の首席は女性でしたし、多浪や社会人経験のある同級生は、違った価値観や社会を経験してきているためとても魅力的でした。
社会人で入学する方は有名大学出身の方も多く、入学後もかなり真面目、かつお兄さん・お姉さん的存在で、勉強面でも学年を引っ張ってくれていた印象がありました。
実際、医療の現場にでてみて
多浪・女性だからというのはほとんど関係ありません。
優秀な上級医が、実は年齢が割と上で多浪をされていたからだった、ということはよくあります。
医療現場にでて多浪した医師が少し目立つのは研修医の間くらいじゃないかと思います。童顔な私は研修医を終えてからも若くみられ、むしろ少し貫禄がある研修医が羨ましいです。
医師免許を取ればみな平等です。
女性に関しては、出産・育児で休職するのは当たり前で、これは非難されるべきではありません。しかし実際の医療現場では、医師の人数が少ない病院で女性医師が出産や、育休でいままでの体制を再考しなければいけなくなり、周りが慌ただしくなっていた場面は遭遇したことがあります。
これは医療現場だけでなく働く女性が直面する問題だと思いますが、職場がフォローできない体制を敷いていることが問題だと感じます。
まとめ
多浪であろうが、女性であろうが医師になってしまえば変わりありません。差別が話題となった今、今までのように不利になることは少なくなるでしょう。なので多浪されている、女性で医学部を目指されている方はぜひ頑張ってください。
実際、医師になり体力的・精神的に辛い仕事だなと感じることは多々ありますが、やりがいという面や社会的・金銭的評価はきちんとされるのでなんとか頑張れます。
なにか質問、記事にして欲しい内容などがあればぜひ連絡してください。では医療現場でお会いしましょう。
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