新専門医制度への切り替えが各専門領域で行われております。
今回は内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医について、見ていきたいと思います。
内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医
日本糖尿病学会HPによると
2022年度から内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医試験の実施を予定
対象
2018年から2020年までに内科専門医研修を始めた専攻医
- 新しい専門医制度の内科専門医を取得している。
- 日本内分泌学会が認定している認定教育施設、もしくは日本糖尿病学会が認定している認定教育施設ⅠまたはⅡでの研修を専門研修基幹施設相当の研修、日本内分泌学会が認定している連携医療施設、もしくは日本糖尿病学会が認定している認定教育施設Ⅲや教育関連施設での研修を専門研修連携施設相当の研修とし、2019年4月以降に常勤として通算3年以上の研修歴を有する。専門研修連携施設相当の研修は1年以内とする。
短時間の非常勤勤務期間などがある場合、1週間あたりの勤務時間が20時間以上であれば、按分計算(1日7時間45分、週4日を基本単位とする)を行なうことによって、研修実績に加算される。3年間の研修のうち最低1年間は常勤(1日7時間45分、週4日以上)の研修期間が必要である。大学院に在籍しながら研修を行う者についてはこの限りではない。 - 整備基準「3.専門研修の目標(研修カリキュラム)」、「4.専門研修の方式」、「項目57②終了要件」の研修内容ならびに経験症例をすべて満たしている。
要項
ここでj-oslerで登録したような経験症例、病歴要約の必要数が示されています。
<経験すべき疾患・病態 100症例以上>
100症例以上を担当医として経験することが必須。各年30症例以上を経験することが望ましい。
◆内分泌:30症例以上のうち24症例は分野を指定(下記参照)、6症例は任意分野より選択
24症例の指定分野 ①視床下部・下垂体疾患5例以上、②甲状腺疾患9例以上、③カルシウム・骨代謝異常4例以上、④副腎疾患5例以上、⑦性腺疾患1例以上
◆糖尿病:30症例以上のうち24症例は分野を指定(下記参照)、6症例は任意分野より選択
24症例の指定分野 ⑭1型糖尿病2例以上、⑮2型糖尿病15例以上、⑯特殊な病態における糖尿病2例以上、⑰急性合併症1例以上、⑱慢性合併症(糖尿病細小血管症)2例以上、⑲慢性合併症(糖尿病大血管症)2例以上
◆糖尿病以外の代謝:10症例以上のうち6症例は分野を指定(下記参照)、4症例は任意分野より選択
6症例の指定分野 ⑪肥満症3例以上、⑫脂質異常症3例以上
◆その他:30症例は任意分野より選択
<病歴要約18症例> 病歴要約フォーマット
◆内分泌:修了要件8症例のうち7症例は分野を指定、1症例は任意分野より選択
7症例の指定分野は、①視床下部・下垂体疾患1例、②甲状腺疾患3例、③カルシウム・骨代謝異常1例、④副腎疾患2例
◆糖尿病:修了要件8症例は分野を指定 ⑭1型糖尿病と⑮2型糖尿病合わせて4例、⑯特殊な病態における糖尿病1例、⑰急性合併症1例、⑱慢性合併症(糖尿病細小血管症)1例、⑲慢性合併症(糖尿病大血管症)1例
◆糖尿病以外の代謝疾患:修了要件2症例は分野を指定 ⑪肥満症1例、⑫脂質異常症1例
※ 受け持ち期間が異なる場合は、複数の受験者が同一年度内に同一患者の症例を提出することも可能です。
※ 内分泌代謝・糖尿病J-OSLERは2023年度からの稼働を予定しています。
内科j-oslerの経験症例は160例、病歴要約は29例でしたね。
内分泌代謝・糖尿病内科専門医領域は内科専門医よりは症例登録や病歴要約の数は少しだけ少ないみたいね。
そうですね。ただ内科専門医でたくさんの症例登録や病歴要約を記載したあとで、この分量はとても大変ではないでしょうか。
業績も募集要項に記載があります。
<業績3編> 業績目録フォーマット
内分泌代謝領域および糖尿病領域それぞれ1編以上、計3編の学会発表または論文発表
このうち、少なくとも2編は筆頭者であること(内分泌代謝領域および糖尿病領域それぞれ1編以上)
筆頭者であるのはハードルが高いね
初回試験日程
2022年
6月 領域専門医の募集要項詳細を公開、申請書類ダウンロード
8月1日 申請受付開始
9月9日 申請受付締切
12月 書類審査合否通知発送
2023年
2月26日(日) 筆記試験(会場:京都市勧業館みやこめっせ)
新専門医制度が開始してから、内科専門医、各領域専門医を取得するハードルが高くなっていますね
女性医師の出産・育休で専門医取得が困難にならないよう各領域の学会が配慮してくれるといいですね。
2023年に初回の試験を受験される方は頑張ってください。
他にも新専門医制度、領域専門医について記載していますので、興味ある方は御覧ください。
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